【今すぐ知りたい!】カフェイン中毒になる量、症状と対処法まとめ

カフェイン中毒で寝込む男性

こんにちは。薬剤師ケイです。
今回はカフェイン中毒のお話です。

 

「あれ?これってカフェイン中毒?」

コーヒーなどのカフェイン飲料を飲んだ後、息苦しさを覚えたり、胸が苦しくなったり、時には手が震えたり。そんなことが起こると、カフェイン中毒という不安が頭をよぎりますよね。

最近では一度に多くのカフェインを摂取しやすいエナジードリンクや、カフェインの錠剤まで普及して、カフェイン中毒はかなり身近な問題となっています。

 

また、毎日続けて飲んでいるけど、カフェイン中毒のニュースを見て不安になった。そんな人もいるでしょう。

実際にカフェイン中毒で過去には死者も出ているので、カフェイン中毒は甘く見ず、正しい知識は持っておいた方が良いです。

 

そこで今回は、カフェイン中毒の症状や、どのくらいの量を飲むと起こるのか?

また、中毒が実際に起こった時の対処法など、カフェイン中毒に関する情報をまとめてみました。

コーヒーなどのカフェイン飲料とうまく付き合っていくための参考にしてみてください。

目次

カフェイン中毒を2つに分けてお話しします

カフェイン中毒という言葉の中には、

  1. カフェインを飲んで体の不調が起こる「急性の中毒」
  2. カフェインを飲むのをやめられない、やめると離脱症状が起こる「慢性的な中毒」

この2つの意味が混在しています。
(もう一つ、カフェインに対する過敏症もありますが、それは飲めない方の話なので、後で別に取り上げます。)

 

この2つの話は分けて理解した方が良いと思うので、この記事ではそれぞれを便宜的に「急性中毒」「慢性中毒」として定義して話を進めてまいります

どちらも専門用語として定義されているわけではありませんので、意味は分かると思いますが、専門家の前で口にすると「そんな言葉はない」と言われるかもしれませんので、その点ご注意ください。(カフェイン中毒という言葉自体は、一般的に使われる言葉として浸透しています。)

 

それぞれの中毒で症状や対処法は異なるので、自分に当てはまるのでは?という方を読んでいただければと思います。
(「両方とも該当する。」という人は、このまま順番に読み進めてください。)

カフェインの「急性中毒」について

カフェインの急性中毒は「カフェインを飲んだ後に起こる体調不良」と定義して話を進めていきます。

時には重症化し、最悪の場合、死に至ることもあるのが急性中毒の方になります。

急性中毒の症状は?

カフェインの急性中毒の症状は多岐にわたり、重症化するにつれ、出てくる症状も多くなり深刻化します。

以下に急性中毒の症状を分類別にまとめてみました。

起こる部位 症状 重症化例
胃腸 胃痛、吐き気(悪心)、嘔吐、食欲不振、下痢  
循環器

心臓がドキドキする、脈が速くなる(頻脈)

血圧上昇、顔のほてり・赤み

息切れ、呼吸が速くなる

頻尿、尿量が多くなる

不整脈、心室細動、低血圧、呼吸麻痺、心肺停止

代謝性アシドーシス、脱水症状、低カリウム血症、低カルシウム血症、

高血糖

脳、神経、感覚器

頭痛、手足のしびれ、不眠、めまい、耳鳴り

瞳孔散大(まぶしく見える)

けいれん発作、意識消失、昏睡、脳浮腫
筋肉 体が震える(振戦)、筋肉のこわばり、足がつる、筋肉痛 けいれん性の筋肉の収縮(れん縮)、横紋筋融解症、歩行困難
精神

興奮、気持ちに歯止めが効かない、不安感、イライラする、気持ちが落ち着かない

パニック、幻覚、幻聴、自殺企図

普段親しんでいる飲料に入っているカフェインですが、摂りすぎると、場合によっては命に関わる症状が出る場合があるので、摂取し過ぎないよう注意した方が良さそうです。

急性中毒が起こる原因

主な原因は「カフェインの摂りすぎ」です。

多量のカフェインを摂取した場合には、摂った量に比例して、前述した急性中毒の症状が現れる可能性が高くなります。

体調や体質によっては少量でも起こる

体質や体調によっては少ない量のカフェインでも中毒症状が出る場合もあります。

 

例えば、カフェインへの耐性が低い(感受性が高い)体質の人。耐性が低い人は、少ない量のカフェインでも中毒症状が出やすくなります。

特に初めてカフェインを飲む人は、どのくらい自分に耐性があるか分かりませんので、最初は少量から試した方が良いでしょう。

 

疲れやストレスが溜まっているなど体調のすぐれない時や、しばらく長いことカフェインを飲んでいなかった人も、少ないカフェインの量で症状が出ることがあります。

急性中毒が起こる摂取量は?

成人の場合、カフェインの摂取量が1gを超えると急性毒性が起こる可能性があるという情報があります。

コーヒー100mlあたり60mgのカフェインが入っているとして(食品安全委員会ファクトシートより)、とするとコーヒー1杯が150mlとの場合、90mgのカフェインを摂取することになります。

ざっくりと考えて、コーヒーなら続けて11杯を超えてくると急性毒性が起こる計算になりますが、これはあくまで目安に過ぎません。

カフェインの影響については体質や体調による影響も大きく、実際にはもっと少ない量でも中毒症状が起こることがあると思われます。

カフェインの致死量は?

カフェインの致死量は5~10gとの情報があります。先ほどのコーヒー1杯(カフェイン90mg)の例で考えると、コーヒー約55杯で致死量となります。これはちょっと現実的ではありませんね。

致死量に至る例としては、カフェイン含有量の多いエナジードリンク、もしくは医薬品のカフェイン製剤が原因となる可能性が高いです。

エナジードリンクの場合

モンスターエナジーなどで有名なエナジードリンクの場合、多い物で1缶当たり150mgのカフェインが含まれています。

致死量の5g以上に至るには、34本程度のエナジードリンクを飲むことになります。単純に量で考えると、ここまで飲むには無理のある量に思えますね。

カフェイン製剤の場合

錠剤で有名なカフェイン製剤のエスタロンモカ錠(1錠当たり100mgのカフェイン含有。1箱24錠入り)だと、50錠飲むと致死量に至ります。

錠剤であれば小さく飲みやすく、2箱程度でだいたい致死量に達するので、5g以上の致死量を摂取する場合、一番可能性が高いかもしれません。

中毒量や致死量はあまり当てにならない

ここまで中毒が出る摂取量、致死量についてお話ししてきましたが、実は紹介した量よりはるかに少ない量でも中毒症状が出る事例は意外と少なくありません

4年前、長時間の仕事を乗り切るため、エナジードリンク3本と栄養ドリンク1本を立て続けに摂取。直後、悪寒や手のしびれなどを感じ、病院に駆け込んだところ「カフェインの中毒症状」と診断された。
(「救急搬送が急増!若者に広がる「カフェイン中毒」の実態」より)

こちらの例の場合、摂取したカフェインの量は多く見積もっても600mg程度であり、急性中毒が起こり始める1gには届いてませんが、急性中毒の症状が起こっています。

数本のエナジードリンクで中毒症状が出ている例は、他にも複数報告されています。また何らかの疾患を抱えている人や、未成年では1缶のエナジードリンクでも中毒症状が出ている事例も報告されています。

こうした例からも、先ほどの急性中毒の起こる量や致死量については目安であり、実際には自分に合った適切な摂取量に抑えておくことが必要という認識をもっておくほうが良いでしょう。

中毒の症状は飲んでどれくらいで出る?どのくらい続く?

カフェインは吸収が早いため、過剰な量を摂取した場合、早ければ1時間以内に症状が現れる可能性があります。

ただし、体内に取り込んだ量が半分になるまでの時間(=半減期)は3~7時間程度であり、摂取した量にもよりますが、数時間~1日の間には症状は収まると考えられています(大量摂取した場合や、何らかの基礎疾患がある場合を除く)。

急性中毒が起こったときの対処法は?

残念ながら家庭でできる対処で中毒を早く収めるという方法はありません

症状が軽ければ、健康な人の場合は安静にして、カフェインが体内から消失するのを待つというのが対処法になります。カフェインは利尿作用があるので、脱水症状にならないよう、水分が不足しないよう気をつけた方が良いでしょう。

元々持病のある方(特に心臓など)や、重い症状が出て命に関わるような危険がある場合は、無理せず早めに救急受診をしましょう。

医療機関を受診した場合

病院にある薬でもカフェインの拮抗薬(働きを抑える薬)や解毒剤は存在しないため、基本は全身の状態を管理しながら、症状に応じた薬が用いられます。

興奮が強い場合や、てんかん発作がある場合などは、精神神経関連の薬が用いられることもあります。

 

大量にカフェインを摂取して間もない場合は、活性炭でカフェインを吸着させることもあります。また重症例では、血液透析を行って、体内のカフェインの除去が試みられることもあります。

急性カフェイン中毒で後遺症が出ることある?

カフェインの急性中毒では、軽症の場合はもちろん、脈が乱れるなどの強い症状の場合でも、基本的にはカフェインが体内から無くなれば症状も治まり、後遺症が出ることは少ないと考えられています。

ただし、大量摂取により心肺停止となった場合や、重篤なてんかん発作を起こした場合などは、後遺症が残る可能性は否定できません。

カフェイン中毒による自殺は苦しい

残念ながら一部ネット上では、自殺の方法としてカフェインを大量摂取する方法が紹介されることもあるようです。

しかしここまで紹介したように、カフェイン中毒では激しい頭痛や吐き気、息苦しさや胸の痛みなど、大量摂取した場合には大変な苦しみを伴います

そしてカフェイン3~7時間程度で体内の量が半分になるため、おそらく苦しむ割には死に至ることは少ないと思われます。(100g摂取しても生存した例あり)

もし自殺を考えてしまうと言う人は、まずその事を専門の窓口に相談してみてはいかがでしょうか?

参考 自殺の電話相談一覧厚生労働省

カフェインの「慢性中毒」について

習慣的に継続してカフェインを摂っている人が、カフェインを摂るのをやめられない、また止めようとすると離脱症状が出る。

こういった問題を「慢性中毒」として話を進めていきます。

カフェインに依存性はある?

アメリカ精神医学会による話として、カフェインは身体依存はあるが、精神依存はないとされています。

身体依存とは、薬物での話になりますが「体がその成分に慣れて耐性が生まれ、量を増やさないと効果が感じられなくなり、摂取をやめると離脱症状と呼ばれる身体症状が起こること」とご理解ください。

慢性中毒になる量や症状、診断基準は?

慢性中毒については基準となる摂取量は特に決まっていません。

継続してカフェインを飲んでいる人が摂取をやめた際に起こる症状については「カフェイン離脱」と呼ばれる診断基準があります(アメリカ精神医学会 DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル 第5版)。

カフェイン離脱の基準

(A) 長期にわたり連日カフェインを摂取している

(B) カフェインを突然中止、もしくは減量した後、24時間以内に次の1から5のような兆候や症状が3つ以上現れる

 1.頭痛

 2.著しい疲労感や眠気

 3.不安、抑うつ、イライラ感

 4.集中できない

 5.感冒様症状(吐き気、嘔吐、筋肉の痛みやこわばり)

(C) (B)の兆候や症状が、社会生活上、職業上、またその他の重要な場面において、臨床上著しい苦痛や不都合をもたらしている

(D) その兆候や症状は、他の医療上の問題(例; 偏頭痛、ウイルス性疾患など)からではなく、またその他の精神障害(他の物質による中毒や離脱症状を含む)によって説明がつくものではない

最終的な判断は医師に判断してもらう必要がありますので、一般の方がご自身で結論づけないようご注意ください。

ただし、特に(A)(B)が当てはまっていて日常生活に支障を来しているようであれば、一度医療機関を受診してみた方が良いかもしれません。

カフェインの離脱症状はどれくらい続く?

カフェインを中断してから24時間以内に現れますが、多くの場合は数日の間に消失すると言われています。

しかし場合によっては1週間から数週間続く場合もあるようです。

慢性中毒の対処法は?

カフェインの慢性中毒による離脱症状は数日は続くため、離脱症状を出さないためには、突然カフェインを経つのではなく、徐々に減らしていくことが重要です。

軽度の場合には、数日かけて徐々にカフェインの量を減らすことで、離脱症状は抑えられます。

 

しかし、カフェインへの依存が重度の場合には、医師の管理の下カウンセリングを受けながら、数週間をかけて徐々に摂取するカフェインの量を減らすこともあるようです。

離脱症状の頭痛に関しては、市販の痛み止めで症状を軽減することは可能です。(ただし、痛み止めとカフェインは同時に摂取をしないこと。特に胃が荒れる、痛くなるなどの胃腸関係の副作用が強く出ることがあります。)

カフェインが止められない時は、何科を受診すれば良い?

慢性中毒が出る人で、カフェインを止めたくても止められないという人は、依存症に関する治療を取り扱っている「心療内科」や「精神科」に相談するのが良いでしょう。

もしかするとカフェイン過敏症?

少量のカフェインでも急性中毒のような症状が出る場合、もしかするとそれはカフェインに対する過敏症(以下、カフェイン過敏症と定義)かもしれません。

カフェインの過敏症は、カフェイン不耐性、カフェイン高感受性とも呼ばれることがある、少量のカフェインでも敏感に反応してしまう体質になります。

カフェイン過敏症の方は、少量でも一般の人がカフェインを多く摂取した時と同じような症状が出る場合がありますので、自分が過敏症かもしれないと思われる方は、なるべくカフェインの入った飲料等の摂取は避けた方が良いでしょう。

 

カフェインに特にアレルギーのようなレベルで過剰に反応してしまう人は、少量でも血圧低下や呼吸困難など激しい症状が起こる可能性があります。

カフェインに対する感受性の高い人、アレルギーのある人は、カフェインの入った製品や医薬品の摂取はなるべく避けるよう、注意して生活を送る必要があるでしょう。

【カフェインの適正量】どれくらいなら問題ない?

まず先に知っておいた方が良いのは、カフェインへの感受性(耐性)は人によってかなり大きな差があるということです。

「これくらいなら問題ない」というカフェインの適正量は、国によってはある程度定められていますが、それは本当に目安に過ぎません。

急性中毒のところでも触れましたが、適性とされる量でも中毒症状が出ることはありますので、くれぐれも適正量を過信せず、ご自身の体に合った量を心がけるようにしてください。

カフェインの適正量の基準

カフェインの適正量に関しては、各国で目安の量が発表されています(食品安全委員会ファクトシートより抜粋)。

カフェイン摂取量の基準

この表によれば、成人であればコーヒーならマグカップで1日2-3杯程度が適正な量と言えます。

妊婦や授乳婦の方であればコーヒー2杯程度。これは意外と多いと感じました。妊婦、授乳婦の方はお子さんへの影響を考えて、カフェインの摂取をなるべく避けるという選択肢もあると思います。

12歳以下の子供の場合だと、コーヒー1杯でも1日の目安量を超えてしまう可能性があるので、コーヒーは思春期を過ぎて高校生以上からにしておいた方が良いかもしれません。

コーラー1本でも結構な量のカフェインが入っているので(36-46mg)、4-6歳の子供の場合、コーラ1本でもう1日の適正量に近くなってしまうことは知っておいた方が良いでしょう。

紅茶、ココア、コーラ飲料はほぼ同程度のカフェインを含むとされているので(WHOの情報より)、子供の場合はコーヒー以外のカフェインが含まれる飲料についても、飲み過ぎに注意した方が良いかもしれません。

 

ただし、上記の表に記載されている数値は全て海外の機関が発表している情報になりますので、人種や食生活と言った文化の違いによっても差はあると考えられます。

残念ながら日本の機関では、海外の機関のような数値での目安を公表していません。こういったところ、もっと積極的になって欲しいところです。

代表的な飲み物のカフェイン量を知っておく

よく飲まれる飲料に含まれるカフェインの量を知っておけば、不用意に摂りすぎになるリスクを減らすことができますので、チェックしておきましょう(食品安全委員会ファクトシートより抜粋)。

代表的な飲料に含まれるカフェインの量

やはりコーヒーはカフェインの量が多いですね。

意外なのが玉露です。コーヒーのカフェインの濃度を大きく上回っています。お茶も意外とカフェインが入っているという話は本当のようですね。

エナジードリンクに関しては100mlあたり300mgもの高濃度の商品も存在するようなので、やはり飲み過ぎに注意したいところです。

医薬品、医薬部外品のカフェインの適正量は?

医薬品や医薬部外品については、1日に使用して良い量が決まっています

箱や容器の外側や、添付されている文書に記載されている説明をよく読んで、定められた範囲の量で使用するようにしましょう。

 

例えば医薬品のカフェイン製剤で有名なエスタロンモカ12の場合、1回2錠で200mg、6時間空けて1日2回まで飲めますので、1日当たり400mgまでの量となっています(15歳未満は使用禁止)。

 

カフェインの薬は少量で飲みやすく、大量のカフェインが入っていることから、しっかり用法・用量を守らないと重篤な副作用が起きやすいです。くれぐれも定められた量をきちんと守って、使いすぎないようにしましょう。

カフェイン中毒を悪化させる薬はある?

カフェインは様々な薬と相互作用を引き起こすことが分かっています

次に紹介するのは、そんな中でもカフェインの中毒症状を出やすくしたり、強く出るようにする可能性のある医薬品です。

書かれている種類に含まれている薬剤が全て当てはまるとは限りませんが、似た働きの薬剤を使用している場合は、ご自身で調べるか、薬をもらった(買った)先で質問するなどして、カフェインによる影響の有無は調べておいた方が良いでしょう。

 

主な影響 薬剤の種類 主な薬剤名 詳細
互いに効果を強める 気管支拡張薬 テオフィリン
エフェドリン
似たような興奮作用があるため、相乗効果で、カフェインの中毒症状が出やすくなったり、強く出たりする
強心薬 アミノフィリン
利尿薬 フロセミド 利尿効果、低カリウム血症が出やすくなる
カフェインの分解を抑える 精神神経薬 フルボキサミン カフェインが分解されにくくなり、カフェインの中毒症状が出やすくなる
抗菌薬 キノロン系(エノキサシン、ジプロフロキサシンなど)
胃腸薬 シメチジン
アルコール  
カフェインの排泄を抑える アルコール依存症治療薬 ジスルフィラム カフェインが体内に留まりやすくなり、カフェインの中毒症状が出やすくなる
抗真菌薬 テルビナフィン、フルコナゾール
抗不整脈薬 ベラパミル、メキシチレン
経口避妊薬  
エストロゲン製剤  

この他にも、カフェイン自体が他の薬の効果を強めたり、弱めたりすることがあります

お薬をカフェインの入った飲料と一緒に飲むことは絶対に止めましょう。

妊娠、授乳中のカフェイン摂取について

食品安全委員会のファクトシートでは、妊婦の場合は1日200-300mg、授乳婦が1日200mgが適正量として紹介されています。いずれもマグカップのコーヒー2杯程度の量になります。

妊娠中の場合、カフェインは胎盤を通過し、胎児に届くことが分かっています。

WHOの発表によれば、胎児に対するカフェインの影響はまだ確定しないとのことで適正量が1日300mgとなっています。

しかし英国食品基準庁(FSA)は、妊婦のカフェインの摂りすぎは、低体重児、将来の健康リスクが高くなる可能性があるとして1日200mgを上限として公表しています。

カフェインは母乳の中にも移行します。しかし、妊娠中に比べれば、乳児に対する健康リスクは低いと考えられます。

カフェイン中毒の人が妊娠したら

日頃からカフェインを大量に摂取していて、妊娠中の適正量のカフェインを超える量のカフェインを摂っているにもかかわらず、簡単には止められないという人は、医師との相談の下、徐々に量を減らしていくことが必要でしょう。

 

もしコーヒーがたまらなく好きで、妊娠中も何とかして飲みたいというひとは、カフェインの少ないカフェインレスコーヒーのような代わりになるものがあるので、そちらを試してみても良いかもしれません。

ただし、今までカフェインたっぷりのコーヒーを何杯も飲んでいた人が、急に全てをカフェインレスコーヒーに変えると離脱症状に悩まされる可能性もありますので、少しずつ切り替えていくようにした方が良いでしょう。

カフェイン中毒のQ&A

コーヒー1杯の少量でも、毎日飲むと中毒になる?

急性中毒に関しては、摂取するカフェインの量が少なければ、中毒になる可能性は低いと思われますが、「可能性はゼロではない」と考えられます。なぜなら、コーヒーに対する感受性は人によってかなり異なるからです。

カフェインに対して過敏な人では、少量のカフェインでも中毒症状が出る可能性はあるでしょう

 

また慢性的な中毒の方は、摂取するカフェインの量は関係ない可能性があります。

カフェイン離脱の基準では、カフェインの量自体には特に触れられておらず、「長期間にわたり毎日カフェインをとり続けていること」という旨の内容が書かれています。

体質によっては、1杯でも毎日飲み続けていると、飲むのをやめた時に離脱症状が出る可能性はあるかもしれません。

体重が少ないとカフェイン中毒になりやすい?

体重の差よりも、カフェインへの感受性のように体質の差の方が影響が大きいと思われますので、体重や体格の差については、体質ほど気にする必要はないのではないかと思われます。

カフェインは少しずつ飲めば中毒にならない?

カフェインは1時間ほどで血中濃度が最高になり、体内から半分の量が消えるまでに3-7時間かかると言われています。

急性中毒に関して言えば、たとえば10分かけて飲むところを30-40分かけて飲む程度であれば、結果にあまり差は無いように思います。

カフェインは耐性ができる?

はい。程度の差はありますが、カフェインは習慣的に飲み続けていると、身体依存によって以前の量では効果を感じられなくなる可能性があります。

この耐性がカフェイン中毒の入り口になる(物足りなくて、より高用量のカフェインを求めるようになる)ので注意が必要です。

カフェイン飲料を止めたい場合、代わりの飲み物はある?

1日にカフェインの入った飲料を何杯も飲む生活をずっと続けてきていた場合、突然止めた場合に離脱症状が出る可能性があるので、徐々に減らしていきたいところです。

しかしコーヒーなどのカフェイン飲料は嗜好品であるため、止めたくないという人も少なくないようですので、代わりになる飲み物があれば役立ちますよね。

 

もしコーヒーと同じ味が良いという人は、カフェインレスコーヒーのようにカフェインの少ない飲み物がオススメです。

またはコーヒーよりカフェインの含有量が少ない、紅茶やココア、お茶などに徐々にシフトして、最終的にカフェインの入っていない飲料に変えていくという手もあります。

カフェインレスコーヒーは中毒性ある?

カフェインレスコーヒーは日本では、公正取引協議会が公表している構成規約で「カフェインを90パーセント以上除去したコーヒー」とされています。

通常のコーヒーより90%もカフェインが除去されているため、中毒になることは極めて低いと考えられます。

どちらかと言えば可能性があるのは、カフェイン過敏症の人、中でも重いアレルギーレベルの人であれば、カフェインレスコーヒーであっても、少量のカフェインに反応してしまう可能性はあると考えられます。

まとめ

  • カフェイン中毒は急性と慢性の2種類がある
  • カフェインの摂りすぎによって起こる急性中毒は、時に命に関わるほどの重い症状が出ることがある
  • カフェインへの耐性は体質による個人差が大きく、少ない量でも急性中毒が起こることがある
  • 慢性中毒は、長期間カフェインを飲み続けていると起こる可能性がある
  • 慢性中毒の人がカフェインを止める場合、離脱症状が出ることがあるので、少しずつ減らすのが望ましい
  • 少量のカフェインでも過敏に反応する場合、カフェイン過敏症の可能性がある
  • カフェインの適正量は成人で1日マグカップ2-3杯程度
  • カフェイン中毒を出やすくする、悪化させる薬がある
  • 妊娠、授乳中でもカフェインは摂れるが、胎盤や母乳に移行しやすいので注意が必要

コーヒーなどのカフェイン飲料はとても身近なものにも関わらず、意外とその過剰摂取の際の危険性は知られていません。

エナジードリンクの普及により、その問題がようやく身近な問題として知られる段階になりつつあります。

カフェインの入った飲料は、適性に使えば生活を豊かにしてくれますが、自身の適正量を知り、過剰な摂取とならない範囲で利用していく必要があるでしょう。

参考情報

Meredith SE, Juliano LM, Hughes JR, Griffiths RR. Caffeine Use Disorder: A Comprehensive Review and Research Agenda. J Caffeine Res. 2013 Sep;3(3):114-130. doi: 10.1089/jcr.2013.0016. PMID: 24761279; PMCID: PMC3777290.

公益財団法人 日本中毒情報センター 保健師・薬剤師・看護師向け中毒情報 【カフェイン含有飲料(コーヒー、紅茶、緑茶、ココア)】ver2.00

カフェイン「ホエイ」医薬品インタビューフォーム

厚生労働省 「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~」

農林水産省「カフェインの過剰摂取について

食品安全委員会ファクトシート「食品中のカフェイン

「健康食品」の安全性・有効性情報(国立健康・栄養研究所)

武田薬報web カフェインとどう付き合う?薬物依存専門家の視点

厚生労働省 e-ヘルスネット 身体依存

公正取引協議会 コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約及び施行規則